家庭用ミシン針と工業用ミシン針の違い
今回は、家庭用ミシン針と工業用ミシン針の違いについて書こうと思います。
というのも、私が勤めている会社(アパレル関係の工場)で、工業用ミシンに家庭用ミシンの針をつけて縫っていたということがあり、いわゆるプロが「そんなことを知らないのか」とびっくりした覚えがあるからです。
縫えないことはありませんが、ミシンの故障の原因になりかねないので、ミシンを使う方には、知っておいて損はない知識だと思います。
職業用ミシンと一口に言っても、工業ミシン針専用の機種だけでなく、家庭用ミシン針専用の機種も存在するため、それに合わせてミシン針を購入する必要があります。
家庭用ミシン針
まずは、家庭用ミシン針についてです。
家庭用ミシン針の表記について
上の画像の青○部分を見てみると【HA×1】と表記されています。【HA×1】は布帛用の針であることを示しています。また、ニット用の針は【HA×1SP】と表記されます。
次に赤○部分を見てみましょう。18(#18)と表記されています。これは、針の太さを示しています。
一般的に、♯11が通常の生地を縫う針ですので、♯9・♯11・♯14くらいの太さを揃えておくと便利です。写真にある♯18は、8号帆布を縫うために買った針なのでかなり太い針です。♯14では折れてしまったため新しく購入しました。
実際に生地を縫ってみて針が折れるようでしたら太い針に変えなければいけませんし、穴が開くようであれば細い針に変えなければいけません。
家庭用ミシン針の形状
上の写真は、家庭用ミシンを裏面と表面から撮影した写真です。少しわかりづらいですが、片面が平らになっています。針を付け替える際、針の形に合わせて付け替えを行うため、針の方向を調節する必要がありません。初心者の方は、家庭用ミシン針の方が使いやすいと思います。
工業用ミシン針
工業用ミシン針の表記について
つぎに、工業用ミシン針についてです。
上の画像の青○部分を見てみると【DB×1KN】と表記されています。【DB×1KN】はニット用の針であることを示しています。また、布帛用の針は【DB×1】と表記されます。
次に赤○部分を見てみましょう。14(#14)と表記されています。これは、家庭用ミシン針と同様に、針の太さを示しています。♯11が通常の生地を縫う針ですので、♯9・♯11・♯14くらいの太さを揃えておくと便利です。
工業用ミシン針の形状
上の写真が、工業用ミシン針の写真です。家庭用ミシン針のように平らな部分がなく円形のため、針を取り替える際向きが定まりません。そこで、針の先端のくぼみ(赤○で示した部分)が右側にくるように調節して取り付けを行う必要があります。
少しでも取りつける向きを誤ると、縫っている途中でよく糸が切れるようにるので、このような現象が現れた場合、針の向きを調節してみると良いかもしれません。
|
|
|
|